Cyprus Sunshine Cup#2 UCI SHC/Afxentia

2011年2月28日


UCIレース2戦目となるCyprus Sunshine Cup#2に出場してきた。今回は3日間連続のステージレースで、MTBの本格的なステージレースは今回が初めての参加である。レース前、レース中、レース後の過ごし方に気をつけ、今の自分の持てる力を余すことなく出すことが今回の目標であった。


 1日目。5.5kmのタイムトライアル。日曜日に行われるXCOコースを全力で1周するこの競技は、とにかくパワーと強い気持ちが大切で、今は強い気持ちを優先して走ることが最善の策と感じているので、レース前からコースを走るイメージを幾度となく繰り返していった。
 スタート地点にはスタートの1分前に到着。ギリギリまでウォーミングアップをして体を冷やさないためだ。スタートは、両足のペダルをはめた状態でカウントダウン。スタートダッシュは少し力み気味で後輪が滑ってしまったが、その後は立て直しコースインしていった。一気に息があがり、乳酸が体中をまわるのが感じられた。時折視界が狭くなるが深呼吸を繰り返し、頭の中は『FAST!FAST!』。今回のコースは、ジープロードと細いシングルトラックが50:50くらいで、ジープロードでもがき、シングルトラックはミスなくスムーズに!を心がけた。コース中盤のジープロードの緩い登り坂はギアをかけて追い込んでいった。まだ追い込み練習が全然足りなくて、体がつぶれてしまうが、現状の中で最大のトルクをかけていった。コースを1周なのであっという間の18分だった。ゴール後、いきなりお腹が痛くなった。それくらいに追い込めたということは、明日からも楽しみだ。トップとは2分以上の差があるが、この差を少しずつ縮めていくチャレンジャーなのだから、良い目安になった。ヨーロッパのレースは楽しい。明日も攻めていく。


 2日目。44kmのワンウェイコース。昨日の疲労感はそれほど感じなく目が覚めた。スタートはローリングスタートということで、スタートまでの1kmでできるだけ前にいく!事が大切であった。そして、その集団で終盤までいって勝負する事を目標にスタートした。スタート後、激しい位置争いで肘、ハンドル、体はぶつかりっぱなし。後方はストップ&ゴーの繰り返しでイメージ以上に足を使った。初めの5kmくらいはオンロードで、オフロードに切り替わってからは集団は伸び、集団が出来ていった。
自分は中盤の集団でジープロードのアップダウンをこなしていった。前半はジープロードが続き、微妙に登り基調とコースレイアウト。気を抜くと集団から離れてしまうくらいのギリギリのペースが1時間続いた。斜度のキツイパワークライムの所で集団から離れてしまった。後ろから合流した選手と、テクニカルなシングルトラックを進んでいった。体力が消耗していて、細いシングルトラックをうまく走れなかった。その後しばらく1人になってしまいペースはなかなかキープすることができなかった。その時、コースミスをしてしまい山をかなり下ってしまった。5分は下っただろうか。一般参加者のコースを逆走していたようで前方から選手が来て、気がついた。そこから、下ってきた道をひたすら12~3分登り、正規ルートに合流することができた。あ~~。やってしまった。何やってんだ。それからなかなか気持ちが入らなくフィートゾーンで補給をした。そこで何か吹っ切れて、残りの10kmはゴールを目指して無心で走った。前半の集団内での走りは積極的でよかった。これを最後まで持つように、そして絶対的なパワーが必要だと感じた1日だった。


 3日目。朝は疲労感が感じられた。朝からお腹は空腹で昨日のレースで消耗しているんだな。と感じた。ウォーミングアップ中は、なるべく全身の力を抜いて全身でペダルを回すイメージを膨らませていった。3日目はXCO。コースはアップダウンのジープロード1周とTTのコース5周で行われた。スタート時間が近づくにつれて天候が悪くなり、雨が少し降ってきた。そんな中、レースはスタート。先週も同じだったが、パワーで走る区間ではどうしても前にいけず、自分の位置を維持することで精一杯だった。周回コースに入ってからは、ギアをかける事を意識し、レース勘を体に覚えさせていった。周りの選手のペースに合わせてペースを上げたり、シングルトラック前での位置争いをして、先週はできなかったレースならではの負荷をかけていった。レース中盤は『雹(ひょう)』が降りだし、その後は冷たい雨が降り出した。火照った体にはちょうど良かったが、下りでは上半身が固まりテクニカルゾーンでは何度は危ない場面もあった。レース後半はコースがマッド状態になり、スリッピーな路面をうまくコントロールする事と、自分の体力をうまく使うことに集中した。最終周まで気持ちを切らすことなく走れた事が良かった。確実に先週よりも走れている事を確認することができた。まだまだだけど、少しでもレベルアップしている自分を確認できると楽しい気持ちになる。
 この3日間を走って、自分の課題をはっきりと自覚することができた。2時間のレースを走るベースは固まってきていると感じる。フランスに戻ってからは強度の高いトレーニングが待っている。楽しみだ。レースでもトレーニングでも、日々の生活でも『今この時全力で』を強く意識するようになってきた。キプルス島で感じた事を忘れることなく、次のステップに進んでいきたいと思う。


 これからも応援よろしくお願いします。2月28日からはフランス・マルセイユに拠点を移して活動していきます。

IMG_2742.JPG

Cyprus Sunshine Cup #1 UCI・1 Voroklini/Larnaka

2011年2月21日


Rank 52 +0:17:54

Report:
UCIレースの初戦に出場してきました。正直な感想、ヨーロッパのレースは本当に厳しいということを実感するレースとなりました。しかし、これも分かっていたことで、厳しいからこそやりがいがあるし、厳しいところにチャレンジするために今年は動くので清々しい気持ちで今はいっぱいです。

 レーススタートは59番目にコールされ、出来るだけ前に並んでスタートを待ちました。いよいよ始まる!良いメンタル状態でスタートラインに並ぶことが出来ました。スタートループは、少しも前にいくことができず周りの選手と並走するのが精いっぱいの状態でした。この負荷での練習をこなしていない体はここでダメージを受けるのがわかりました。その後、本コースでは集中を保ち、自分の体の限界点ギリギリを調整しながら走り続けました。

 3周目までは追い込んで積極的な走りができましたが、4周目からは体もペダリングもバラバラになり、それまで一緒だった集団から遅れを取るようになってしまいました。しかし、あきらめるのではなく、登り返しで加速したり、下りを攻めて走りこれからにつながるヒントを自分で見つけにいきました。下りでは何度か危ない事もありましたが、それぐらい攻めなければ進歩がないので、レースでしか出来ない事にチャレンジしていきました。『結果よりもこれからのために。』出来なかったことを出来るようになるようにチャレンジを繰り返していきました。結果は52位。最低条件の『完走』はクリアしたけど、これは目標でもなんでもありません。時差ボケもなくなり、来週からはレースのための練習を繰り返していくので、次のステージレースが楽しみです。レースが終わり、1つ上の自分がイメージできています。イメージ出来る事は実現できるので、まずはそこを目指します。

 UCIレースにチャレンジさせてくれた家族、スポンサー、ファンの皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

DSC_70762.jpg
photo by shuuhei takenouchi


2010年 JシリーズXC第6戦 レースレポート

2010年10月11日


結果:7位
場所:石川県瀬女高原
開催日時:2010年10月10日
周回数:7周回

バイク: CANNONDALE FLASH Mサイズ
サスペンション: CANNONDALE LEFTY スピードカーボンSL W/DLR
チェーン: KMC X9SL
チェーンオイル: EVERS CARBON CHAIN SPRAY「WET」
サングラス: ADIDAS 「supernova」フレーム ホワイト
タイヤ: MAXXIS F&R 「MEDUSA」26×1.8 前後1.9bar
ヘルメット: BELL 「VOLT」
ブレーキ: MAGURA 「marta SL magnesium」
ペダル: CRANKBROTHERS 「EGG BEATER 4ti」
サドル: FI'ZI:K ANTARES 00
ハンドルバー:KCNC
ホイール:CRANKBROTHERS「COBALT」
無線: KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
ボディーメンテナンス: COMPEX  
インソール CONFORM'ABLE


 2010年シーズン最終戦となる石川県瀬女高原大会に出場してきた。会場には大会前日の土曜日入り。天候は雨。毎年の事なので気にせず試走を繰り返した。タイヤは今年初めて使う「MEDUSA」を使用。雨レースでは絶対的に信頼しているタイヤだ。フロントタイヤのセンター部分はカットした仕様を選択した。コースは雨の影響でマッドコンディションになっているが、100%乗車可能で「踏み踏み」のパワーコースである。昨年よりもコースは大幅にカットされ、テクニカルゾーンはほとんどないといって良いコースレイアウトで、平坦基調の路面でどれだけ踏み込めるか、マッドの路面をどう攻略するかがカギとなるコースであった。

 レース当日。宿泊していた小松市内は起床すると晴天。外に出ると汗ばむくらいに暑く、雨予報は外れたか?と思わせるくらいの晴天であった。しかし、会場に向かうにつれ暗くなり、会場に到着した時には車から降りられないくらいの土砂降り状態。

sena3.JPG

続きを読む

2010年 JシリーズXC第5戦 レースレポート

2010年9月21日


結果:4位
場所:長野県富士見パノラマスキー場
開催日時:2010年9月20日
レース距離:4550m×7周=31.8km


バイク: CANNONDALE FLASH Mサイズ
サスペンション: CANNONDALE LEFTY スピードカーボンSL W/DLR
チェーン: KMC X9SL
チェーンオイル: EVERS CARBON CHAIN SPRAY「DRY」
サングラス: ADIDAS 「supernova」フレーム ホワイト
タイヤ: MAXXIS F&R 「ASPEN」26×2.1 前後2.0bar
ヘルメット: BELL 「ARRAY」
ブレーキ: MAGURA 「marta SL magnesium」
ペダル: CRANKBROTHERS 「EGG BEATER 4ti」
サドル: FI'ZI:K ANTARES 00
ハンドルバー:KCNC
ホイール:CRANKBROTHERS「COBALT」
無線: KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
ボディーメンテナンス: COMPEX  
インソール CONFORM'ABLE


 9月20日Jシリーズ第5戦富士見大会に参戦してきた。気温も涼しく自分本来の走りができると意気込みも高く会場入りした。コースはドライ。レースは7周で行われた。

 最前列中央にスタート位置を決めてスタートの号砲を待った。いつになく集中力は増し、それと同時に緊張感も増してきた。ドンッ!レースがスタートした。スタートはイメージ通り3番目で落ち着いて初めの上りをクリアしていった。下りは息を整え、更なるスピードアップに備えた。ゲレンデ左側のダラダラとした上りで2番に上がり、トップを走っていた武井選手と合流、更なるスピードアップのために先頭に立ってゲレンデ真ん中の下りを下っていった。ゲレンデ中央の直登で平野選手を含む3人になり、そのまま1周目が終了した。


続きを読む

2010年 JシリーズXC第4戦 レースレポート

2010年8月 6日


結果:3位
場所:長野県白馬さのさか
開催日時:2010年8月1日
レース距離:5500m×周=38.5km


バイク: CANNONDALE FLASH Mサイズ
サスペンション: CANNONDALE LEFTY スピードカーボンSL W/DLR
チェーン: KMC X9SL
チェーンオイル: EVERS CARBON CHAIN SPRAY「DRY」
サングラス: ADIDAS 「supernova」フレーム ホワイト
タイヤ: MAXXIS F&R 「ASPEN」26×2.1 前後1.9bar
ヘルメット: BELL 「ARRAY」
ブレーキ: MAGURA 「marta SL magnesium」
ペダル: CRANKBROTHERS 「EGG BEATER 4ti」
サドル: FI'ZI:K ANTARES 00
ハンドルバー:KCNC
ホイール:CRANKBROTHERS「COBALT」
無線: KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
ボディーメンテナンス: COMPEX  
インソール CONFORM'ABLE


全日本が終わり2週間後の8月1日JシリーズXCO第4戦白馬さのさかに参戦してきた。結果は3位。勝ちこそ価値があるから心底喜べないけど、全日本の悪いイメージを振りきるには良いレースができたと感じている。次につなげなければ意味がない。今に満足しない。そう感じたレース後だった。

P8010927.JPG

P8011240.JPGphoto by UTA

続きを読む

2010年 MTB全日本選手権大会 レースレポート

2010年7月22日


結果:9位
場所:長野県富士見パノラマスキー場
開催日時:2010年7月19日
レース距離:4000m×8周=32.0km

バイク:      CANNONDALE FLASH Mサイズ
サスペンション: CANNONDALE LEFTY スピードカーボンSL W/DLR
チェーン: KMC X9SL
チェーンオイル: EVERS CARBON CHAIN SPRAY「DRY」
サングラス: ADIDAS 「EVIL EYE」a126フレーム レースホワイトゴールド
タイヤ:      MAXXIS F&R 「ASPEN」26×2.1 前後2.0bar チューブ内シーラント注入
ヘルメット: BELL 「VOLT」
ブレーキ:MAGURA MaltaSL magnesium

ホイール:CRANKBROTHERS 「COBALT GOLD」
ペダル:      CRANKBROTHERS 「EGG BEATER 4ti」
サドル:     FI'ZI:K ANTARES 00
ハンドルバー:  KCNC
ハンドルグリップ: FI'ZI:K XC GRIPS
無線:     KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
ボディーメンテナンス: COMPEX

インソール:SIDAS

●レースレポート

今年一番の気持ちで取り組んだ全日本選手権大会は9位でゴールとなった。大会当日のコンディション100%出しての結果である。梅雨が明け、気温の高いレースの中サポート&応援で会場に駆けつけてくれたすべての方に感謝します。

さて、大会当日までの流れ、そしてレース当日を振り返っていく。前回のレースが530日でそこから全日本へ向けて、トレーニング負荷を計画的に上げていく作業を繰り返していった。トレーニングは8割が一人で2割がトレーニングパートナーのいる状態でトレーニングを進めていった。梅雨に入ってからは、一気にコンディションが上がっていくのを感じ、全日本までの期間を考えると「まだ焦るな~」という気持ちで梅雨の期間を過ごしていた

 

4812017151_f438db1515_b.jpg

photo by Suzuki naoki

 

続きを読む

2010年 JシリーズXC第3戦 レースレポート

2010年6月 1日


結果:4位
場所:長野県富士見パノラマスキー場
開催日時:2010年5月30日
レース距離:4000m×8周=32.0km

バイク:      CANNONDALE FLASH Mサイズ
サスペンション: CANNONDALE LEFTY スピードカーボンSL W/DLR
チェーン: KMC X9SL
チェーンオイル: EVERS CARBON CHAIN SPRAY「DRY」
サングラス: ADIDAS 「EVIL EYE」a126フレーム レースホワイトゴールド
タイヤ:      MAXXIS F&R 「ASPEN」26×2.1 前後2.0bar
ヘルメット: BELL 「VOLT」
ブレーキ: MAGURA MartaSL magnesium
ホイール:    CRANKBROTHERS 「COBALT GOLD」
ペダル:      CRANKBROTHERS 「EGG BEATER 4ti」
サドル:     FI'ZI:K ANTARES 00
ハンドルバー:  KCNC
ハンドルグリップ: FI'ZI:K XC GRIPS
無線:     KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
ボディーメンテナンス: COMPEX  

●レースレポート

全日本選手権の前哨戦とも言えるJシリーズ戦第3戦富士見パノラマに参戦してきた。結果は4位。トラブルはあったものの、力を残すことなくゴールすることができた。イメージは悪くない。自分の追い求める日本一のために全日本選手権まで妥協なきトレーニングを積んでいくと決めている。迷いはない、やるべき事がはっきりと見えているから、そこに向かっていくだけだ。


photo by NAKAO


photo by UTA


続きを読む

2010年 JシリーズXC第2戦 レースレポート

2010年5月 6日


結果:4位
場所:滋賀県箱館山
開催日時:2010年5月4日
レース距離:5100m×8周=40.8km


バイク: CANNONDALE FLASH Mサイズ
サスペンション: CANNONDALE LEFTY スピードカーボンSL W/DLR
チェーン: KMC X9SL
チェーンオイル: EVERS CARBON CHAIN SPRAY「DRY」
サングラス: ADIDAS 「EVIL EYE」a126フレーム レースホワイトゴールド
タイヤ: MAXXIS F&R 「ASPEN」26×2.1 前後2.0bar
ヘルメット: BELL 「VOLT」
ブレーキ:MAGURA MartaSL magnesium 
ホイール:CRANKBROTHERS 「COBALT GOLD」
ペダル: CRANKBROTHERS 「EGG BEATER 4ti」
サドル: FI'ZI:K ANTARES
ハンドルバー: KCNC
無線: KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
ボディーメンテナンス: COMPEX  

レポート

 前回の開幕戦から約1週間。Jシリーズ戦第2戦に参戦してきた。結果は4位。レース中色々あったが、同じ条件で走って自分より速かった3名の選手は素晴らしい走りをしていた。今回は補給を失敗。そしてつまらないミスで集中力を欠いてしまった。今回良い事と言えば、後半補給をしっかり摂り集中力を戻してLAPタイムを上げていけた事である。これは新たな自分スタイルの発見である。
 さて、レースの方へ戻ろう。スタートはトラブルなくスムーズにレースが始まった。展開上自分がトップで集団を引っ張る形となったが、気にせず初めのストレート付近をクリア。そのまま山を登ってシングルトラックへと入っていった。その後一度下ってジープロードをたんたんと上っていくのだがそこで前回2位の小野寺選手が前に出てきた。合わせる形で山を登り切り、アップダウンを繰り返しながらコース半分をクリア。小野寺選手のスピードが少し遅くなったところでまた自分がトップでペースを作った。後ろは武井選手。平野選手。そのまま1周目をクリアし約13分。

photo by NAGATA

続きを読む

2010年開幕戦 レースレポート

2010年4月27日


結果:優勝(1位/61人)
場所:愛媛県八幡浜
開催日時:2010年4月25日
レース距離:5670m×7Laps 40km

使用機材
 バイク:Cannondale 『FLASH』 Mサイズ
 サスペンション:LEFTY スピードカーボンSL 
 チェーン:KMC X9SL
 チェーンオイル:EVERS  carbon chain spray「DRY」
 サングラス:adidas 「evil eye」a126 フレーム レースホワイトゴールド
 タイヤ:MAXXIS  F&R 「ASPEN」26×2.1 前後2.0bar
ヘルメット:BELL 「VOLT」
 ブレーキ:MAGURA 「MARTA SL MAGNESIUM」
 ホイール:crankbrothers 「cobalt GOLD」
 ペダル:crankbrothers 「egg beater 4ti」
 サドル:フィジーク ANTARES
 ハンドルバー:KCNC 
 無線:KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
 ボディーメンテナンス:COMPEX 

 

レポート

 2010年国内初戦となるJシリーズ開幕戦に参戦してきた。結果は自身初となるJシリーズ戦初優勝という結果を残せた。昨年の最終戦3位入賞から、メンタルトレーニングを積み、タイ合宿をし、タイでのMTBレースで実戦感覚を磨いて、国内で調整。身体のメンテナンスに気を使う。この一連の行動が今回の優勝、そして今現在の体調に繋がっているのだと感じる。正直、「やっと勝てた。」が一番初めの気持ちだった。ここまで8年。長かった。やっと今やっている事に対して、メンタルが追いついたのだと思う。今になって思う。気持ちが一番大切だと。

 レース当日、天候は快晴。気持ち良く目が覚め、会場へと向かった。気持ちはいつも通り、日常の一部。レーススタート20分前に召集場所に向かった。スタート位置は最前列真ん中、気持ちの良いストレートコースが見えている。太陽が気持ちいい。スタート30秒前にペダルをはめ、スタートを待った。大きく深呼吸。これはいつもの儀式だ。バンッ!の合図とともにレースがスタートした。2008オーストラリアチャンプディラン選手がいった!武井選手がいった!松本選手がいった!すべて冷静に見える。シングルトラックに入るところで3番手に上がり、今の自分を考える。このまま進んで大丈夫か。今日は勝つ事が大切だ。と。 先頭を行くディラン選手ともそれほど離れていかないので、このまま進むことを決意。初めのループの終盤、武井選手がスリップでコースラインが空いたので、前に出る事にした。この状態で2位。すぐにディラン選手の後ろに行き、ともに走る。周回半分のグランドに出てくる所で、ディラン選手、自分と少し抜け出る形となった。勝つ事を意識してるのでこのまま2人で行っても良いのだが、自分がスピードを上げた方が良いと判断し、先頭でペースを作って通称「さくら坂」を上っていった。この時点でトップ。まだレースが始まったばかりであることから3分くらいの簡易舗装部分は自分のペースで上っていった。後ろは離れた。頂上付近で小野寺選手が近づいてくるのが分かったので、合流を決意し、一緒になる形で1周目をクリアした。彼は先週までアメリカのレースで非常に良い走りをしていたので、一緒にレースを展開するのに最適なレースパートナーだと感じ、その後は得意部分での先頭交代でペースを一定にし、2周目3周目とコースを回っていった。レース中、コース脇の観衆からタイム差が聞こえてくる。走るほどに3位集団との差が広がっていっているのがわかった。

 4周目。レースのちょうど半分。ペースを上げて後ろとの差を確実にしたかったので、簡易舗装部分をこれまでよりもハイペースで上っていくことを決意。小野寺選手も同調してペースアップに応戦してきたので、良いペースのまま簡易舗装を上りきった。この時は上り坂なのに「加速を感じるスピード」だった。その後、一緒になって下っていき、5周目へ突入。このあたりから一部分の速さよりもトータルでの速さを意識し、スムーズライドでレースは進んでいった。先頭は自分。シングルトラックを流れるように進んでいく。1つ目のループの終盤の上り坂で小野寺選手が少し遅れるのが分かった。メカトラか?疲れか? 判断はできないが、何か声を発していたのはわかった。どうした?  グランドに出てくるときには差が空いていた。どうする?残り約40分をどう走る?と考えながらグランド横を通過していった。 そして、「さくら坂」で、「このままいく!」と決意。簡易舗装もこれまでよりもスピードを上げて、下りも攻めていった。差は30秒。5周目が終了。

 6周目へ。頭の中は「自分スタイル。」自分をコントロールできる範囲で走り続けた。そして、7周目ラストラップへ。小野寺選手との差は広がっている事が確認できたので、転倒とパンクに気をつけながら、下りは慎重に下っていった。そしてグランド。これまでは前に選手がいる事が悔しく、全力でゴールラインをくぐる事が多かったが、今回はゆっくりとゴールラインをくぐる事ができた。これまで自分を支え続けてくれた家族に感謝、自分をサポートし続けてくれたキャノンデールに感謝、多くのスポンサーに感謝。そして、応援し続けてくれたファンのみんなに感謝。手は自然と「ありがとう!」になっていた。夢であったJシリーズ戦優勝が叶ったのである。


Photo by cyclowired http://www.cyclowired.jp/

今回の自分。

 レースを終始冷静に見る事ができた。次に何をやって、それがどうなっているか。常に自分の上から自分を見ているかのような精神状態でレースを走る事ができた。昨年から取り組んできた総合的な体力UPが形となってきているのが感じられる。そして、今年1月から行ったタイ合宿でこれまでにない持久力を手にしているのが大きいと感じる。上り、平坦はもちろんの事、下りも落ち着いて走る事ができている。勝利に対する経験値が浅くレース展開のワンパターン化を避けなければいけない。レース中はいつもの自分、「自分スタイル」で走る事ができた。自分の強みに気がついた。

 これから。

 勝ち星を増やす事。勝つことの喜びを知ったので、また勝つレースをする。固定概念に縛られることなく、柔軟な精神状態でトレーニングに臨む。ここからが新たな自分。ここからが次のスタートである。

機材に関して

 軽量バイク8.5kg(フレーム重量950g)「FLASH」の投入は今回のレース勝利に大きく貢献してくれた。軽さは最大の武器だ。それでいて、SAVE機能によって、平坦&下りでの衝撃緩和が大きく、後半になっても身体のダメージを感じられなかった。(SAVE機能搭載:シートポスト、チェーンステー)
       
 KMCチェーンについて。軽量なチェーンのためシフトチェンジがスムーズでレース集中に大きく貢献。

 EVERSチェーンオイル。今回はDRYを使用。スムーズなチェーンの動きがよりスムーズに。チェーン抵抗の軽減は大きなメリットを生む。

 サングラス「evil eye」。レンズは「シルバーグラデーション」を使用。シングルトラック内の急な明暗にストレスなく対応できた。

  ホイール「cobalt」。今回のコースに最適なチョイスだったと思う。ホイール外周が軽量なために踏み出しが軽く、まず加速感が非常に良かった。そして、しなやかなホイールなためにハードテールを選択した自分の身体をサポートしてくれた。加速したい時の伸び感&バネ感が凄い。そして、スピードに乗るとその維持性能が非常に高い。

  ペダル「egg beater」。ピンポイントで力が入るので、クリート位置が分かれば物凄い威力を発揮できる。

  MAXXIS「ASPEN」。走りが軽い!グリップが適度で良い!ベタ褒めだがホントの話。このタイヤを使って、チューブドタイヤのイメージが変わった。ドライレースの最強版。

  BELL。フィット感が高いから、どんな根っこ区間に行っても暴れる事がない。

  MAGURAブレーキ。指一本でコントロールできるから、下りの高速区間でハンドリングが安定。無駄な力がいらないので走りがスマートに。

  サドル「ANTARES」。後方の広い座面がどの場面でも安定感を増してくれる。これを使って、腰が安定するので腰痛がなくなった。
 

J 最終戦 瀬女高原 レースレポート

2009年10月13日


結果:3位
コース:6000m×7Laps=42.00km
時間:2時間04分28秒 (20.2km/H)

レポート:
 2009年Jシリーズ戦ラストの瀬女高原のレースに参戦してきた。結果は今年初の表彰台3位入賞。今年は万全の体制の中表彰台に上がれない厳しいシーズンで、この最終戦で表彰台に上がれたことが本当にうれしかった。ここまで支えてくれた家族、スポンサー、コーチには感謝の気持ちでいっぱいである。


 レース当日。天候は晴れ。気温は半袖でちょうど良いくらいのレース日和だった。レース前いつものようにパスタを食べて準備を進める。ウォーミングアップは1時間前から少しづつ始めた。途中ブレーキにトラブルがあったが、メカニックの迅速な対応で順調に身体を温めていった。


 スタート位置は1列目。前日の雨の影響で路面は濡れてスタート地点もグチョグチョしていた。スタート時間が迫るにつれて集中力が増していくのが分かり、レースを走っている自分をイメージすることができた。そして、BANNN。レースがスタートした。はじめに飛びだしたのはTREKディラン選手。その後ろに幸平、自分と並び始めの坂をのぼっていった。頂上付近で辻浦選手がペースを上げ次にディラン選手、幸平、自分、セイヤの順でジープロードを上りきった。1つ目の下りは根っこと泥でスリッピーだったが、バイクのプロペダルを解除し対応した。下りの得意な辻浦選手は下りでもペースを上げて進んでいった。下りきったころには、少し離れて辻浦選手。その後ろにディラン選手、幸平、自分が固まり狭いシングルトラックを進んでいった。コースの折り返し地点となる舗装区間での踏み返しで一気にペースが上がり、そこで自分は遅れてしまった。それでもレースは始まったばかりで、ハイパワーを必要とする平坦区間に自信があったので離れないように必死でペダルを回した。立体交差のポイントに来るころには辻浦選手、幸平、ディラン選手、自分と等間隔でレースは進み、とにかくディラン選手に追いつこう!とレースを進めた。1周目はそのままの状態で終了し、2周目へと進んだ。


 2周目。始まってすぐの上りで一気に追いつき、一緒に下り始めた。下り区間、そしてその後のボコボコ区間もフルサスに乗る自分は終始落ち着いて走ることができた。ペースはともに一緒でシングルトラックを2人で進んでいった。舗装区間に入り、前に出たい自分、前を譲らないディラン選手という形で短い劇坂ポイントに進んだ。そこで相手がよろけた隙に右から一気に抜き、その後の平坦区間でギアをかけ離しにかかった。前を見れば幸平はまだ見える位置にいて、辻浦選手は見えなかった、それでも息が上がり、だんだん興奮してくるのがわかった。2周目を終えるころには後ろから武井選手も追いついてきて3人同時に3周目へと突入した。


 3周目。変わらず初めの上りは前だけを見て走り続けた。幸平の背中が見える。気持ちは前へ前へ。上りきるころには自分が少し先行する形となったため、上りきった平坦でペースを上げ、そのまま突っ込むように下りを飛ばしていった。今日の下りは切れてるぜ?!なんて思いながら根っこの上を飛ぶように走っていった。単独3位になった自分は前の2人に集中して走り続けた。前を走る2人は強くうまい。それに対応するには少しでもミスを減らし、自分のBESTを!という気持ちで走った。このころからバイカーズハイになり、気持ち良くなってきた。前との差を少しでも縮める!とギアをかけていった。


 4周目。集中力はますます増えていった。気持ちは表彰台!


 5周目。前を走る辻浦選手がパンクという情報が入った。気持ちは変わらず表彰台。


 6周目。前と詰まってるよ?の声援。俄然気持ちが盛り上がった。しかし自分もトラブルには注意しなければ!と思いながら走り続けた。このとき、チラチラ見える前。そして後ろ。後ろはメキメキと力をつけている竹之内選手。前を凝視しながらも、後ろをチラッと見る感じでBESTな走りに集中した。6周目を終えるころには辻浦選手をはっきり確認できる位置まで近づき、後ろは15秒まで詰められていた。気持ちは「表彰台だぁ?!」と歯を食いしばりラストラップに突入した。


 7周目ラストラップ。最後のコーラに口をつけ気持ちを切り替えラストスパートをかけた。はじめの上り坂をあっという間に上り切り、そこからはとにかくギアをかけて進んでいった。立体交差の所を過ぎたところで先頭の幸平とアイコンタクトをし、最後の上り坂を踏み倒していった。すぐそこに辻浦選手。しかし、彼もうまく差を使い最後のコースを走っていった。自分は最後の直線を全力で走り、追いつけない事がわかったとの同時に表彰台が確定したことがわかった。うれしかった。最後はゴールを噛みしめるかのようにゴールラインをくぐった。


 ゴールして「やった?。」が一口目にでた。表彰台に上れない苦しみからの反動。そして弟である幸平と一緒の表彰台に上がれることへの喜びから出た言葉だと思う。本当にうれしかった。
来年の事は何も分からないが、ピンチをチャンスに変えていけたらいいな。と思う。そして、多くの方々に支えられてレース活動ができていることを心から感謝するとともに、一番好きなことを全力で取り組める環境を整えてくれている家族に最大の感謝をしたいと思う。ありがとう。会場では本当にたくさんの応援があり、今回は声援をパワーにすることができた。

 
 2009年自分を支えてくれたスポンサー、コーチ、ファンの方々、本当に本当にありがとうございました。

 

photo by endo

  


続きを読む

Photo Gallery


Archives

カテゴリー最新記事

2013 Tour de OKINAWA
J Pro Tour#15 Mihama Criterium
J Pro Tour#14IWAKI Criterium
J Pro Tour#13 Road Championship
Tour De Hokkaido 2013
J Pro Tour#12 TT Championship
J Pro Tour#11Eastern Japan Road Classic
J Pro Tour#10MIYADA Criterium
J Pro Tour#9Ishikawa Cycle Road Race
J Pro Tour#8 Hiroshima Road Classic
J Pro Tour#7 Mt.Fuji Hillclimb
J Pro Tour#6Tsugaikekougen Hillclimb
2013Tour de Kumano(4stage)
J Pro Tour#4Gunma Cyclesportscenter
J Pro Tour#1Ibukiyama Hillclimb
JAPANseries#7 Final Hakuba
2012Asia Championships Baskinta
JAPANseries#5 Fujimi
JAPANseries#4 Fujimi
JAPANseries#3 Hokkaido NISEKO

2014年

1月 [1]

2013年

12月 [1]
11月 [2]
10月 [4]
9月 [8]
8月 [1]
7月 [2]
6月 [3]
5月 [4]
4月 [3]
3月 [1]
1月 [10]

2012年

12月 [31]
11月 [25]
10月 [27]
9月 [27]
8月 [26]
7月 [28]
6月 [29]
5月 [29]
4月 [26]
3月 [32]
2月 [28]
1月 [26]

2011年

12月 [10]
11月 [10]
10月 [15]
9月 [13]
8月 [7]
7月 [9]
6月 [14]
5月 [8]
4月 [12]
3月 [18]
2月 [9]
1月 [8]

2010年

12月 [9]
11月 [13]
10月 [17]
9月 [16]
8月 [9]
7月 [16]
6月 [20]
5月 [9]
4月 [14]
3月 [17]
2月 [6]
1月 [12]

2009年

12月 [18]
11月 [12]
10月 [30]
9月 [19]
8月 [18]
7月 [21]
6月 [22]
5月 [19]
4月 [21]
3月 [18]
2月 [13]
1月 [14]

2008年

12月 [18]
11月 [19]
10月 [21]
9月 [19]
8月 [19]
7月 [28]
6月 [16]
5月 [29]
4月 [24]
3月 [17]
2月 [19]
1月 [16]

2007年

12月 [18]
11月 [23]
10月 [23]
9月 [22]
8月 [24]
7月 [31]
6月 [26]
5月 [31]
4月 [30]
3月 [27]
2月 [23]
1月 [29]

2006年

12月 [9]

Schedule

  • cannondale