2011 アジア大陸選手権大会

2011年6月15日


 今年1つ目の目標レースであったアジア選手権大会に参戦してきた。これまでの経験全てをぶつける覚悟で臨んだレースは7位でゴールとなった。レース、そして、それを走るまでの環境は独特の雰囲気があった。アジア特有の暑さ、湿度、それらすべてが憎くもすべての選手にイコールな条件な訳で、それに立ち向かう気力、体力を兼ね備えている者だけが結果を残せるものだと感じた。目標であった日本勢での表彰台独占の力になれなかったことに悔いは残るが、この事にこだわり、それに全力で向かっていけたことに後悔はない。結果がすべての世界なので、これを今後の自分にどう生かしていくかが大切であって、終わった事にはこだわりを持続させないようにしている。


 レースで印象に残っている事。それは強烈な『暑さ』と『湿度』である。レース前の試走日は、これにプラスして『雨』が重なり、走るたびに吐き気に似た気持ち悪さが持続し、コースを1周半するのがやっとだった。コースは、スタートして300mもしないで細いシングルトラックが続き、上りは急で自転車に乗っていけない斜度が続いた。その後は何とか乗っていける坂道を淡々と上り、その後はアップダウンを繰り返し、下り基調でゴールに帰ってくるというコースであった。路面は黒土と岩がゴツゴツしていて、リズムに乗れないコースで、スピードの割に身体がキツク感じる印象があった。そして、何度も言うが、これにプラスして『暑さ』『湿度』が難しさを増幅させた。

 レース当日、それまで続いた雨は止み曇り空となっていた。空気は重く、まとわりつく感触が気持ち悪かった。レース前1時間からウォーミングアップを開始し、スタート時間を持った。タイヤはフロントをドライタイヤ(ASPEN)、リアはマッドタイヤ(MEDUSA)を選択し、マッド状態での上り坂での走りを優先した。スタートは15位ぐらいで進んでいった。シングルトラックでは渋滞を避けながら呼吸を整えていった。『後ろすぎる』頭を占領する思い。バイクの押し区間で前にいくものの、思うように順位を上げられない。その後のバイクの踏み区間でも身体がオーバーヒートで追い込めない。順位が変わらないままアップダウン区間をこなしていく。周りも一様にペースは上がらない。焦りから下りのマッドセクションで前転。12番手前後で1周目終了。


 2周目に入ってすぐのフィードゾーンで水を浴びる。少しだけ気は紛れるが、すぐに熱くなる。特にシングルトラック内は木が生い茂っていて、空気が動いていない感じなのだ。気持ち悪い。バイクの押し区間から乗車ポイントに切り替わる所には監督が立って適切なアドバイスをくれた。追い込めないが、無駄を削ることでタイムを稼いでいった。中国、韓国との接戦が2周目だった。


 3周目。前を走る中国選手がシングルトラック内で蛇行走行をしてペースが上がらなかった。一緒にイランの選手。コースが狭く、抜かすタイミングがない。抜ける場所でも互いに踏み込み前に行けない状態が続いた。ここで我慢をして最後に順位アップが頭にあったので、プレッシャーをかけながら展開していった。が、後半のテクニカルな上りで自分がミスをしてしまい離されてしまった。暑さはピークになり、考えもまとまらない状態が続いた。


 4周目。監督が『少しでも前にいけっ!』とのアドバイス。気持ちが震え上がった。4周目は前に見えるイランの選手をロックオンしながら、前だけを見て走り続けた。何も覚えていない。ゴールが近づき、表彰台に上がれなかった悔しさがこみ上げてきた。ゴールは7位。ゴール後、『終わってしまった』という感情が強かった。最大心拍数192拍(98%)平均心拍数179拍(91%)


 今回、自分の『体質』ということで話を終わりにしたくないが、あまりに力の出ない身体に戸惑いを感じながらの1週間だった。『暑さ』『湿度』に打ち勝つ方法を身につけなければアジア圏内でのレースで苦戦し続けてしまう。何かアドバイスがほしい。今回のレースに向かう姿勢に対して後悔はない。今後はUCIポイントを重ねていくことが重要になってくる。次は全日本選手権。そのためにワールドカップ、アメリカ、カナダはキャンセルした。北海道に戻り回復の後トレーニングを再開、レベルアップのためのトレーニングを重ねていきたいと考えている。今回レースに携わったスタッフの方々のサポートには感謝しています。走る事だけに集中できる環境作りは素晴らしかったです。より良いチームJAPANのためにも今後も情報共有を続け、自身のレベルアップを常に頭に入れて活動していきたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします。


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