富士見レースレポート

2009年6月 1日


結果:4位
時間:2:31:12(AVG11.1km/h)
コース:4000m×7Laps=28.0km

レポート:
 今年全日本選手権の会場となる富士見パノラマで行われるJシリーズ第4戦に参戦してきた。今回の自分の気持ちとしては、「全日本の前哨戦」という位置づけで気持ちを高めた状態で臨んだ。体調的にも長めの調整期間を設け、心身ともに良い状態で今回のレースをむかえた。
 今回は入念な試走をするために金曜日に会場入りをした。金曜日の午前中はドライで非常に走りやすく、コース全体を把握しやすかった。この日は3周で試走を切り上げ、COMPAXにてクールダウン、コンディションメニューを使って身体はフレッシュな状態で終えることができた。試走2日目。コースは前日の雨で少し湿り気を感じる程度になっていた。この日はポイントごとにスピードアップをしレースをイメージしながら試走を終えた。その後はCOMPEXでコンディショニングに徹し、気持よく試走を終えることができた。

 レース当日、天候は朝から雨。大荒れなレース展開が予想された。今回は、このような状態ながらレースをエンジョイできそうなイメージが浮かび、レーススタートまで前向きな気持ちでスタートを待つことができた。スタートまでは素パスタを食べてエネルギーを満タンにした。

 スタートは午後2時。多くの応援団が見守る中スタートラインに立った。気持ちは闘争心で満ち、スタートが楽しみで仕方がなかった。そして、BANN!とレースがスタートした。少ないラインを皆が一斉に攻めて走っていった。自分もまずまずな位置をキープしながらはじめのシングルトラックに入っていった。そして、荒れに荒れたコースを冷静な気持ちでプッシュしていった。コースは想像よりもずっと荒れていて、少しの油断もできない状態になっていた。そんなコースを走っていると、スタートして5分もしないうちに頭のリミッターが切れていくのがわかった。「うん、楽しい」そう思いながらレースは進んでいった。レースは長い上り坂に進んでいた。前にはアンカー辻浦選手がいて、同じようなペースだったので、一緒に登って行った。自分の息は上がっていたが、辻浦選手は冷静にラインを見極め良いリズムで走っていた。路面はどこもテクニカルな状態だった。とにかくミスなく走ろう!と集中して走っていると1周目が終わっていた。たしか3位だった。その後、2位になり、前を追う展開になっていた。サングラスには泥、ボトルにも泥、ハンドルも泥。皆が同じ状況の中、人間としての強さが求められているような気持ちでレースを走っていた。レースがスタートしてから雨は完全に止み、コース状況は周回を重ねるたびに悪くなっていった。泥は固まり、ラインは深くえぐれた状態になっていた。前は辻浦選手。2周、3周と背中が見える状態で走り続けた。自分にもミスはないがテクニックに定評のある辻浦選手は上手に走り差をつけられてしまった。

 4周目。皆同じ状況の中、自分のバイクが泥の影響でうまくペダルを回せなくなってきた。泥がチェーンに絡まり、フレームとフロントギアの間に噛み込んでいた。トレーニングでも泥の中を走るが、想定以上の泥で、今までの常識が通用しない状態になってしまった。フィードゾーンでは水をかけてもらい、なんとか自転車に乗れたが、その後の下りで泥を拾い、駐車場からの登りはストップ&ゴーの連続だった。そして、リフト下の上りではペダルを回せなかったので、ほとんど自転車を押す状況が続いた。そうしていると、後ろからも追いつかれ頭の中がモヤモヤしてきた。その場はなんとか耐え抜かれなかったが、その後の計測ポイント前の登りもチェーンが噛みこみ、すべて押して登りきった。

 5周目。同じ状態で走っていると、次々に抜かれていった。順位も大きく下げ5位で周回を重ねていった。
 6周目も上りという上りはすべて自転車を押して我慢の走りを続けた。この頃から、手の握力が落ち、転倒を繰り返してしまった。それでも攻められるのは下りだけだったので、とにかく攻めの走りを続けた。
 7周目。前を走っていた選手がメカトラブルで後退していたので、その選手をパスし4位で最後の周を走り続けた。上りはとにかく自転車を押してクリアし、下りはとにかく攻めて走った。周りの応援もヒートアップし、僕の気持ちもヒートアップして走り続けた。そして、ゴール。

 結果は4位だった。心身ともに良い状態で臨んだレースだけに、悔しさの残るレースとなった。今回は攻めの気持ちを一番に走り続けた。同じ条件で走り、前の3人は強かった。今回のような状況は例外的な事かもしれないが、これも良い経験としてうまく吸収していきたいと考えている。


 
今回のレースは今まで以上にたくさんの方々に支えられて走る事ができました。本当に感謝しています。応援が力になる事を身を持って体験しました。皆さまの応援をもっと力にできるように自分に厳しくトレーニングを積んでいきたいと思います。これからも心通じる応援よろしくお願い致します。


・レース機材こだわりポイント
 タイヤ「MAXXIS  MEDUSA」ノーマルタイヤにスペシャルカットを施し、直進走行時の路面抵抗軽減を実現。詳しくはレース会場で。

 無線「KENWOOD DEMITOSS20」の使用により、細かな情報交換が可能になった。過酷なレース状況になればなるだけ、情報の確保は大切になってくるため。今回のレースでは非常に役に立った。無線免許がいらないモデルなので、誰でも簡単に使用でき、即戦力になる優れもの。

 MAGURA「新型MARTA SL」今回のようなレースにおいても思い通りのブレーキングが可能だった。素晴らしいブレーキ!の一言。

 ペダル「crankbrothers CANDY」過酷な状況下でも確実にクリートをキャッチしてくれた。今回のレースで最後まで集中できたのは、この「CANDY」のおかげだと思っている。

 COMPEXの使用により、筋肉を常に柔らかな状態にキープできている。そのため、今回のようなレースを走ってもケガなく走りきる事が出来た。もちろん、レース後はリカバリーメニューで積極的回復で次への気持ちを高める。


・使用機材
 バイク:SCALPEL Mサイズ
 サスペンション:LEFTY スピードカーボンFOX RLC 
 Rサスペンション:FOX FLOAT RP23
 チェーン:KMC X9SL
 チェーンオイル:EVERS  carbon chain spray「DRY」
 サングラス:adidas 「EVIL EYE」
 シューズ:DIADORA 「PRO TRAIL CARBON」
 タイヤ:MAXXIS  F&R 「MEDUSA1.8」 前後2.0bar
ヘルメット:BELL 「VOLT」
 ブレーキ:MAGURA 「MARTA SL」
 ホイール:MAVIC CROSSMAX SLR
 ペダル:crankbrothers 「CANDY」
 サドル:フィジーク ANTARES
ハンドルバー:BBB FIBERTOP
シートポスト:BBB FIBERSCRAPER
グリップ:BBB FREEGRIP   
 無線:KENWOOD DEMITOSS20 UBZ-LK20(免許・資格不要モデル)
 ボディーメンテナンス:COMPEX  


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