2008年全日本選手権レースレポート

2008年7月23日


・ レース名 第21回全日本MTB選手権大会

・ レースレポート
1年に1回の全日本選手権に出場してきた。結果は4位。悔しいレース結果となった。レースの中盤くらいからは自分の走りが全くできていなかったのが事実である。今後のためにも、今回の失敗原因をはっきりさせて、良いイメージ作りを先行させたい。

今回のコースは、昨年のコースを逆走といった印象を受けた。昨年とは約8割近く変更され、昨年のコースでイメージトレーニングしていた僕にとって大きな誤算だった。スタートして、ゲレンデのボコボコ路面の九十九折を登り、昨年まで登っていたジープロードを一気に下り、新設された舗装路を登って一度メイン会場近くまで戻ってくる。そこから下り続けて、昨年まで下っていたところを逆走する感じですべてを登って1周といったコースだった。コースデザイナー曰く、「リズムのとりづらいコースにした。」という言葉通りのコースとなっていた。

レース当日、天候は晴れ。朝から快晴であった。汗っかきの僕にとって、「暑すぎ」と感じるくらいの気温だった。宿から会場までアップがてらペダルを回していったのだが、一気に汗だくとなった。スタートまでは小まめに水分補給をして、スタートを待った。

スタート地点では召集が始まった。スタートラインに並ぶ。今回はオリンピック出場が決まった幸平が同じクラスとなり、外野の見方は「大本命」といったところ。全日本なので、1位にこそ価値がありそれを目指して走ることが今回の目標。1位になれる位置にいることはわかっているし、1位になりたい自分がいるからスタートラインに並んでいる。スタートラインに並んでからの10分はこのことだけが頭の中に。集中はMAXになり、スタート30秒前となった。大きく深呼吸をして、ピストルの音を待った。

「バンッ!」。イメージ通りにペダルを回し始めた。イメージ通りのトップで走り、はじめの登り坂を登りだした。後ろには幸平。「イメージ通りだ。」はじめの登り坂はできるだけ後続との距離を広げたかったので、パワーをかけ続けた。そして、ジープロードの下りへ。高速でのジープロードはコーナリングがとても難しい。常に浮いた状態の自転車。いつもより空気圧を0.3も落として対応し、ギリギリのラインで下っていった。後ろには辻浦選手、幸平。舗装路の登りでもパワーはかけ続けて、登っていった。舗装路が終わり、そのままオフロードとなるのだが、そこで幸平が一気に加速していった。それに対応したいが、できなかった。その後、辻浦選手も加速してそれには対応して、その登り坂を登りきった。一度メイン会場へと戻るのだが、リラックスした状態で下りをこなす事ができた。幸平からは5秒くらい差を広げられただろうか。下りきり、後半はずっと登りなのだが、そこで竹谷選手が追いついてきた。先行を許すと、そのままシングルトラックの登りへ。ピッタリ張り付いて走り続け、シングルトラックを抜けた。その後の舗装路の登りで差を広げられ1周目終了となる。3位通過。

2周目。前2人を追う展開となった。一緒なのは辻浦選手、小笠原選手。はじめの登り坂を登っていく。そのままコースを進み。展開としては、「見えない幸平。見える竹谷選手。」といった感じ。2周目の後半は辻浦選手と走ることが多くなった。前は竹谷選手が近づくのがわかった。

3周目。はじめの九十九折で追いついたというよりは、竹谷選手のペースが落ちたという状態で、一気に抜いていった。それからも、辻浦選手とともに加速を続けた。前は幸平。見ることはできないが、タイム差が縮まっている事を確認できた。そんな3周目、コース中一度だけ足をついてクリアする部分があるのだが、そこでふくらはぎが完全に固まり、ペダルにシューズをはめることができなくなった。そこで、辻浦選手に離された。「まだ序盤なのに・・・どうして・・・・」という感じ。すると、いきなり身体の熱さを感じ、身体全体が硬直しはじめた。力む腕、力む腰周り。コース脇からも、「ここがガマン所、離れるな!」の声。3周目を終わるころには、前に幸平、辻浦選手、僕と等間隔の状態で3周目を終えた。しかし、身体の状態は下降気味。

4周目。身体が熱い。ボトルには大量の氷を入れてもらったが、はじめの登り坂を上りきるころには溶けていた。「1位」から「表彰台」へと変わる想い。すでにコントロール下にない自分の身体を誤魔化しながら、走り続けた。

5周目。はじめの登り坂で千田選手が迫ってきた。対応できない自分。「あきらめるな!!!」のたくさんの声に奮い立たせる自分。

6周目。見える前を追うのが精一杯。4位でレースを終えた。
ゴール後はしばらく動けなかった。

まずは、今回の失速原因をハッキリとさせて、「身体に栄養!心に栄養!」をたっぷり補充して次に望みたいと思います。

レース中のたくさんの声援ありがとうございました。レース後の多くのアドバイスありがとうございました。スタッフの全力のサポートありがとうございました。会場じゃない、遠くからの応援ありがとうございました。


     キャノンデールYOU CAN 山本和弘


・ 日時    2008年7月21日
・ 場所   秋田県 田沢湖スキー場
・ 距離    6100m×6Laps   36600m
・ 結果   4位  (男子エリート 54人中)
1位山本幸平 (アンカー)
    2位辻浦圭一 (アンカー)
    3位千田尚孝 (KHS) 
  
・ レースサポート  「サイクルショップ YOU CAN八王子店」
            http://www.c-youcan.com/

・ レース使用機材
フレーム キャノンデール タウリンSサイズ
サスペンション LEFTY 110SL  90PSI
ギア  (2×9)  F 40T・26T R 11T?34T
ステム  ?20度130mm
タイヤ  MAXXIS 「MONORAIL26×2.1」F1.9気圧 R2.0気圧
ホイール  MAVIC SLR
ブレーキ  MAGURA marta SL
ペダル  crankbrothers  「candy 4ti」
シューズ  DIADORA 「TEAMRACER CARBON MTB」
ヘルメット BALL 「Sweep R」
サングラス adidas 「evil eye pro race edition」 a126 L
チェーン  KMC  「KMC-X9 SL」
チェーンオイル  EVERS 「CARBON CHAIN SPRAY DRY」
レースウェア  ON-YO-NE
                     (順不同)


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