第21回全日本マウンテンサイクリングIN乗鞍

2006年12月26日


日時:2006年8月27日
参加クラス:チャンピオンクラス
結果:1位

使用機材
MBK:RD1000
ホイール:スピナジー
タイヤ:XENITH PRO LIGHT(MAXXIS)
チューブ:ULTRA LIGHT TUBE(MAXXIS)
ペダル:CRANK BROTHERS   QUATTRO
サングラス:ADIDAS SUPERNOVA S
ヘルメット:SWEEP R
シューズ:DIADORA
スプロケット:クロスレシオ仕様(15〜25・10段)


今年の春、「乗鞍」で勝ってくれ!とお願いがあった。
それが、MBKのバイクに乗るきっかけとなった。それから、いくつかのレースで実際にMBKに乗り、自転車そのものの特性を身体で覚えていった。
レース2週間前から、このMBKとともにトレーニングを開始した。
まずはじめに、再度ポジションチェックを兼ね、平坦を長めに乗り「体がシックリくる」ポジションを探した。
それから、「山」中心の練習に切り替え、毎日30分以上の登坂の練習を繰り返した。

練習は、昇り坂の頂上でMAXスピードになるようなトレーニングを続けた。
乗鞍は斜度がゆるく、最後まで勝負がもつれると聞いていたからだ。だから、ゴール勝負できるように準備をしておいた。
来る日も来る日も、「坂」の練習を続けた。
シッティングのフォーム、ダンシングのフォームさまざまな事を試してBESTを探していった。
この作業がとても楽しかった。
レース3日前、大石さんに呼ばれた。
そこで、今回のレースに向けての秘策が告げられた。
それは、スプロケットの「乗鞍対策」である。美ヶ原のように登り返しのないコースだから出来る、秘策を告げられた。
それは、15トップで23までは1段づつギアを増やしていく「クロスレシオ」の選択である。
このことにより、斜度に応じた的確なギア選択が可能になるわけだ。
コース上に下りがあるわけでないので、小さな12とかはいらず、「無駄なギアは要りません作戦。」
そんな秘策を僕のバイクに施してくれて、準備は万全。
でも、この時点で乗鞍のコースを一度も走ったことがなかったので、次の日に試走に出かけた。
レース2日前。コースの試走。1度目は、コース全体を知りたかったので上まで登っていった。
はじめの印象。「ん????、本当に斜度がゆるいなぁ?。これはレースでハイスピードな展開になりそう?」てな感じ。
1本目は、ゆるく登り1時間6分前後。こんなもんかな?っと感じた。
そして、一度下り、コースがゆるく感じたので、スタートからしばらくはフロントをアウターでいく事を決意した。
そのため、一度それで登っていった。
ほとんどアウターで行けたが、効率を考えながら、何度かチャレンジした。
そのうちに、1度目のチェックポイント「三本滝スキー場」まで、アウターで行くことがBESTだと、確信した。
ギアの「クロスレシオ」仕様のおかげで、無駄のない走りが可能になった。
この日は、こんな感じで終了した。
レース前日は、レースで「優勝」することしかイメージできなかった。
この日は、体調を崩さないように注意しながら過ごした。
レース当日。朝4時40分に起床して、会場を目指した。
車の車内で、前日作った「おにぎり」をムシャムシャ・・・・・・・・。それと、スペシャルフードをいくつか。
会場には、6時前に到着し、スタートを待った。
会場には、物凄いヒトヒトヒト・・・・・・・。こんなに乗鞍に人が昇っちゃダメだって!ってくらい人がいた。
まぁ、そんな事は気にしないで、アップを15分くらい、レースをイメージしながらシャカシャカ。
緊張は全くゼロで、集中力がどんどん高まっていくのがわかった。
レース前、大石さんにこんな事を言われた。
「ゴール手前まで、藤田、村山、ゴロウなどがいたら、気をつけろ!」っと。
僕はすぐさま、「その前に差をつけます!路面の荒れたところで、一発いきます!」と答えた。
そう、僕はレース前、このように考えていた。「まず、レースは常に集団の前で展開し、マウンテンバイクライダーである特性を生かして、路面の荒れたところでアタックを決めようと決めていた。そして、それで離れなかったら、斜度の急な部分が終わるゴール手前2kmで、再度アタックする!」と心に決めていた。
こんなイメージをしつつ、スタートを待った。
スタート位置は、スタッフの配慮で、2列目スタートで好ポジション。
で、スタート準備は整った。
7時30分、ついにスタートとなった。スタート直後、2人がとびだした。なんか前に人がいるのが嫌だったので、すぐに追った。
ギアはアウターで、少し重めを踏み、アップを兼ね、昇りに使う筋肉に刺激を与えた。そうしているうちに、先頭に出ていた。
息も上がらないし、苦しくもない。自分のペースで昇っていけたので、とても楽だった。

スタートして、5kmくらいで集団は10人くらいに。後ろを見れば五郎さんがいない・・・
どうしたんだろう?と思いながら昇る。
時たま、先頭交代をするが、僕は3番手以降に下がる事はなかった。(作戦通り【1】)
先頭に出たときは、僕の前に撮影用の車がいて、さらに僕のテンションは上がった!(カッコよく撮ってよぉ?!!!)
こんな感じで、1つ目のチェックポイント(7km地点)を過ぎた。
ここまで、自分の身体の調子が良い事がわかったし、レースが楽しくなってきた。
ここで、予定通りフロントギアをインナーにチェンジ。(作戦通り【2】)
それからも、集団は10人くらい。前の方の数人で先頭交代をしていく。
僕は、たまにダンシングをいれ、リラックスをした。心と身体が上手くつながっている感じで、この辺りから「ランナーズハイ」状態に。
そして、ポイントとなる荒れた路面が見えてきた。
一気に外側から「アタ????????ック!」を決めた。(作戦通り【3】)
すぐに10mくらい集団とは距離がついたが、僕の足も苦しかったので、集団を待つことに。
そして、集団に吸収されると、集団は5人前後に。その後、何名かがいなくなり、ゴール5km手前では4名になっていた。
メンバー・・・カズ、下林さん、藤田さん、村山さんの4名。
「ん???????、五郎さんを抜いては予想通りだなぁ?」って思っていた。
このまま、4人は坦々と昇っていった。
で、勝負の残り約2km地点。ダンシングでクリアするくらいの斜度の坂を利用して、一気に「ぬおぉぉぉぉぉ??????????!!!!!!!!!」と一発。(作戦通り?)
後ろは大きく離れた。
一定の距離を離したい僕は、力を抜かなかった。
50mくらいついた所で、後ろとの距離を確認。「うん!このままいけば勝てる!」
この一定の距離がついたところで、「この距離保ちます!作戦」に変更。
小まめに後ろを確認しながら、一定な距離を維持し続けた。
そして、残り「1km」の看板を発見。
ゴール地点も見えた。薄い空気を大きな口を開けて、たくさん吸い込んだ。
「よしっ!勝てるぞぉ!」と確信した。
後は、最後まで全力でいくだけだぁ?と下ハンドルを握り、力の限りペダルを踏んだ。

そして、1位でゴール!!!!!!!
最高に気持ちがよかったし、うれしかった。
ゴール直後、応援してくれたみんなに「ありがとう!!!!!!!」と言いたい気持ちが湧き上がってきた。
ちょうどそんな時、テレビ局の方が、「下のオーロラビジョンに一言!」と声をかけてくれた。
マイクを向けられた瞬間、「みんなありがとう!!!!!!!」と声が出てしまった。

それから、僕が何を話したかは覚えていない・・・が、うれしかった事に変わりはない。
4200人あまりの参加者の中で、1番最初にゴールを切る快感といったら、表現できない感覚である。とにかくうれしかった。
そして、頂上で何枚か記念写真を撮って、下山した。
下山すると、応援してくれた、みんなが出迎えてくれた。みんなにハイタッチで、喜びを分かち合った。

今回の勝利は、レース前に良いイメージを持つ事ができた事が最大の勝因だと思う。
そして、レース前のプラン通り(作戦通り)にレースを展開することができた事も勝因の1つだと思う。

今年の春、「乗鞍」で勝ってくれ!から始まったロードの今シーズン。
優勝できて、本当によかったと思う。
そして、「勝つ!」と信じて、すべてに取り組む事が、最高な結果を呼ぶ。と今回感じた。

最後に、応援・サポートを全力でしてくれた皆さん、本当にありがとうございました。

皆さんの熱い思いが、僕を「前に」に押し出してくれました。
これからも、がんばり続けますので、応援よろしくお願い致します。


« 2006年Jシリーズ第1戦・八幡浜 | メイン | 今日から本格スタート!!! »

  • cannondale