【BIG ENDURO】Spirit of Challenge

2014年8月 7日


さぁ、昨日完走したライドのレポートを書いていこう。
このライド企画に名前がなかったので、自分で考えてみた。
2400m,2300m,1900mを登って下ってをひたすら繰り返すので、最近注目を浴びてきている、これから人気が増していくであろう【ENDURO】の名前をつけて【BIG ENDURO】とここでは言うことに決めた。


この旅のきっかけは、MTB時代から親交のあるショップの方から声をかけて頂いたのがスタートだ
こんな企画があるんだけど、一緒にどう?
という具合に軽い誘いだった。
聞けば、「MTBで160km,獲得標高4500m」
MTBは今でも大好きだし、ROADに転向してから持久力が増しているので興味がグッと高まったのを覚えている。
あと、8月でちょうどレースウィークも中休み。
ROADばかり乗っているのも自分の性格上できないな。と感じていたので迷いなく参加を決定。


ちょっと待てよ。
自分だけ楽しんではもったいない。
チームの監督と、メカニックにも一応。一応声をかける。
たぶん、断られるであろうと思いながら今回の企画を紹介。
すると、監督がメカニックに「いってみますか」と即答。
これには驚いた。


「わかりました」と答え、旅の準備を進める。


MTB競技から離れて2年。こんな長い距離をMTBで走るのは久々だ。
バイクはどうしようか。
キャノンデールのXCモデルのF-Siという魅力的なバイクはあるが、このバイクの良さはわかっているので、どうせなら今までじっくり乗ったことのないモデルに乗ってみたい。
そうだ、140mmストロークの【TRIGGER27.5】に乗ってみよう。
早速キャノンデールに用意してもらい、挑戦の当日までは毎日のようにバイクに乗りパーツを変えたり、調整を繰り返していった。
ROADバイクはパーツを変えても調整をするところが少ないが、MTBのパーツはサスペンションの空気圧など調整で全然の別のパーツに化けてしまう。
ここが面白い。


■BIG ENDUROルール
・朝4時に長野県の茅野駅集合&出発
・トラブルに対してはすべて自分で対処すること
・途中棄権があり得るので輪行バッグは携帯必須
・MTBで参加(山越えはほとんどオフロード)
・コースは2人しか知らない(離れないように)
・ゴールは奥多摩駅


事前情報でわかるキーワード
【走行距離160km,獲得標高4500m,越える山の標高2400m,2300m,1900m】


チャレンジ当日、朝の3時に目を覚ます。
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3時半にはホテルを出発。
長野の夜は涼しく風が冷たく気持ちが良かった。


集合場所には今回参加した6人が集合。
暗すぎるので集合写真はナシ。
短い自己紹介を済ませ、4時にはスタートした。
はじめは舗装路で登り出す。
2400mを目指して。まだ口数は多い(笑)
このコースを走り始めた経緯を聞きながら走っていく。
これまでこのコースを成功した人は4人しかいないと言う。


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山の中腹に差し掛かると辺りは明るくなってきた。
登山客にもチラホラと出会い、挨拶は「おはようございます」


登山道でのスピードは登山客と変わらない斜度。
斜度20%は越える激坂が続く。


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1つ目の山の頂上。2400m。
登ってきた者にしか味わえない大パノラマ。
普通ならここでゆっくり休憩となるが、まだ2つの大きな山が待っている。
足早に下りの準備。
(ごめんなさい。山の名前は言えないのです。)


この山の下りは変化に飛んでいてTRIGGER140mmをFullで使いながら安全に下る。
ロングストロークのバイクでこんなに下ったことがないので、はじめは戸惑うが徐々に慣れていく。
XCバイクとは走り方を少し変えないといけない。
XCバイクは自分の身体を大きく使うが、TRIGGERはバイクに身を任せる方がバイクがよく進むことがわかった。
余計なことはしない。ということ。


無事に下山。でも、気は抜けない細かなアップダウンがあるので、そこで足が削られていく。
スーパーで補給を済ませ、第2の山へ。
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まだまだ元気?
作り笑いを作る良い練習になった。と語るように無理にでも笑顔を作らないとココロが折れるほどに上り坂が続く。
2つ目の山は細かな砂利から、握りこぶし大の大きな石がゴロゴロするような林道が続く。
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写真を取るためにこまめに止まって景色を楽しむ。
この林道はとにかくボコボコしていて、TRIGGERのリアサスに助けられた。
ボコボコの角をすべて丸めてくれるので、身体にかかる負担は半減以上。
リジットバイクとは比べ物にならないくらい「楽」をしながら頂上にたどり着いた。
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ここは車で越えられる日本一の峠。
サイクリストならチャレンジしたい峠ですね。
越えるときはMTBかCXがオススメ。ブレーキはディスクブレーキがいいかな。
登ってきた方はすべて林道&砂利道。
下りは30km以上の舗装路の下り。
正直下り疲れた・・・(笑)
というくらいに長い。


でもね、下りの途中でこんな素晴らしい景色と出会うことができた。
あ、自分の好きなものの中で最上位グレードの『富士山』が目の前に。
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photo by Yoshiyuki Takeda


下った先は甲府盆地。
休憩している横を保健所の車が通過。
『今日は35度以上の高温が予想されますので、屋外での運動は控えるようにしましょう』


皆:まだもう1つ山があるんですけど・・・


ここは本当に暑かった。
背中に積んでいるウォーターバッグを満タン2L入れて走りだした。


【最後の峠の頂上で皆一緒に集合写真を撮ろう!!!】
これが今1番のモチベーションだ。
皆で合言葉のように言い合った。
眠たいし、足はいっぱいだし、暑いし、疲れているし。
でも、そんな事は口にしない。


次の坂が過酷だった。
まさに壁。しかも長い。
前半は舗装路でその舗装路の頂上までの200mごとの案内看板が余計に道のりを長く感じさせた。
舗装路の頂上で一度皆集合。
最後のオフロードが待っている。
こんな状態。
IMG_4520.JPG
IMG_4523.JPG


そして、最後の峠頂上!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
皆でお互いを讃えあうよね。
本当にここまで長かった。
イエィ!!!
標高1900m。
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photo by Yuichi Suzuki


201408061.jpg


しかし、ここでゆっくりできない、日の入りは待ってくれない。
最後の下りに気をつけながらいきましょう。
と、慎重に下り始める。
最後の最後で怪我はしたくない。


最後のトレイルも下りきり、あとはゴールの奥多摩駅を目指す。
ここはROADで鍛えた持久力を活かし、【KAZU列車】を発射。


そして、そして18時30分。
ついに奥多摩駅に到着。
ゴール!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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photo by Yuichi Suzuki


1人じゃできない。みんながいたから完走できた。
天候にも恵まれた。メンバーにも恵まれた。
本当に最高で達成感に包まれた瞬間だった。


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■BIG ENDURO:走行距離160km、獲得標高4500m
■ゴール地点から自走で帰宅 トータル:走行距離190km、獲得標高4900m
■総運動時間:10時間30分
■平均時速:18km/h
■温度:最低11度、最高36度


このチャレンジは、みんなにオススメできるものではない。
体力があるだけでは走り切れないし、テクニックがあるだけでも走り切れない。
サイクリストとしての大きな経験値が必要で、自分をコントロールするセルフコントロールをできる人間だけがチャレンジできる冒険だと思う。
やってみたい。
そう思う人は連絡をしてもらいたい。
でも、そのためにはそれ相応の準備が必要。


今回のコースはMTBでしかいけないルートをたどって走り続けました。
車でもバイクでも、もちろん徒歩でも1日では無理なルートです。
今回走ってみてMTBの可能性と楽しさ、魅力を身体全部を使って感じ取ることのできた1日となりました。


まだまだ知らない、道、山、景色がたくさんあるはず。
またMTBと一緒に走ってみたいと思います。


『チャレンジ精神』
誰にでもある生きる原動力。
あなたはどんなチャレンジをしますか?


※バイク、パーツについてのインプレはまた後日レポートします。


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