Jシリーズ第3戦 北海道ニセコ

2011年7月 5日


 夏の北海道ニセコで行われたJシリーズ第3戦に参戦してきた。結果は3位。100%の自分を出しての結果なので、素直に受け入れ全日本に向けて心身ともに持っていくことが今やる事である。ただ、地元で表彰台に上がれた事は嬉しい事だし、たくさんの応援が力になって最後まで走りきれた事は感謝の気持ちでいっぱいだ。今年はUCIレースに力を注ぐ事に注力している中で、今回のレースがプラスに働く事は間違いないことだ。今回のレースの一瞬一瞬に気持ちを入れて走ったが、まだ隙があるのでそれを埋める意識を忘れないで全日本に向かっていく。

 レースレポート:スタート直後自分のミスで落車してしまった。初めての経験だった。多くの選手に迷惑をかけてしまった事を申し訳なく思う。原因はハッキリしているのでここで書くことではない。落車後すぐに立ち上がった時には集団後方に位置していて先頭は当然遥かかなたに。自分に腹が立ったが、それは一瞬だけだった。バイクに乗りペダルを漕いだ瞬間に気持ちは前向きになっていた。それは、今年のWCなどで見る光景に似ていたからだ。何度となく経験した光景に、自然と力がみなぎってきた。どの状況になっても、自分の100%を出すことにかわりはなく、勝利に向かって走ることに集中できた。幸い、バイク、身体にダメージはなかったので、そこから自分のレースが始まった。

 1周目。とにかくペースを上げた。この周で先頭集団に追い付けば勝負できると感じていたからだ。だからいつになくペダルを踏み込んだ。少し力みを感じながらも、早い段階で追い付きたかった。1周目はあっという間だった。10番手くらいまで追い付く事ができた。

 2周目。さすがに身体がキツさを感じるが、満足できる位置にいない。

 3周目、4周目。トップとの差は縮まらない事がわかったがそれ以外は射程圏内だと感じて走っていた。面白いように差が少なくなっていく。自分の身体、バイクの性能をフル活用して、バイクを進めていくことに集中した。

5周目、6周目。前で集団が固まっているのがわかった。FLASHは平坦区間でスピードが伸びる特性があるので、舗装路の所で一気に距離を縮めた。3位まで順位を上げたところでゴールだった。


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photo by NAKAO

 今回も勝利を目指して走っていたので勝てなかった事が残念である。ただ、トラブル後の自分の内面の変化にはこれまでと違うものを感じた。新しい自分に気づけたことは大きな収穫である。今、全日本に向けて最善と思われる環境を作って、全日本での勝利のために準備をしている。それを理解しサポートしてくれる多くのサポーター、家族に恥じない走りをするために残りの期間を過ごしていこうと決めている。


 今回のレース会場はいつになくアットホームで、和やかな空気が流れていた。これを作り上げたすべての人に感謝したい。そして、願う事がある。それは、この北海道開催のJシリーズ戦が継続されていく事を。忘れもしない、北海道でのJシリーズ戦を初めて見た中学生時代を。すでに10年以上前になるだろう。そこで走っていた速い選手を見て胸が熱くなったのを今でも覚えている。若いライダーが育つには、それを生で見る環境がとても大切な事を自分は体験している。今回はどうだっただろう。立場は逆になり、見られるようになった今、1人でも良いんだ。胸が熱くなった選手がいた事を願いたい。

 全日本選手権に向けて準備は進んでいます。引き続き応援、サポートよろしくお願いします。


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