#6石川県 瀬女高原レースレポート

2008年10月20日


・ レース名 2008年Jシリーズイン石川瀬女高原大会
・ 日時    2008年9月19日
・ 場所   石川県 瀬女高原
・ 距離    6000m×7Laps   42000m
・ 結果   5位  (男子エリート 73人中)
1位辻浦圭一(アンカー)
    2位山本幸平 (アンカー)
    3位竹谷賢二 (SPECIALIZED) 
  
・ レースサポート  「サイクルショップ YOU CAN八王子店」
            http://www.c-youcan.com/

・ レース使用機材
フレーム キャノンデール SCALPEL Mサイズ
サスペンション  F LEFTY 110SL   85PSI
R FOX FLOAT RP23 65PSI
ギア  (2×9)  F 44T・29T R 11T?34T
ステム  ?5度90mm
タイヤ  MAXXIS F「MONORAIL26×2.1」1.8気圧
R「CROSSMARK26×2.1」1.8気圧
ホイール  MAVIC SLR
ブレーキ  MAGURA marta SL
ペダル  crankbrothers  「candy 4ti」
シューズ  DIADORA 「TEAMRACER CARBON MTB」
ヘルメット BALL 「Sweep R」
サングラス adidas 「evil eye pro race edition」 a126 L
チェーン  KMC  「KMC-X9 SL」
チェーンオイル  EVERS 「CARBON CHAIN SPRAY DRY」
レースウェア  ON-YO-NE
                     (順不同)


・ レースレポート
 国内を転戦するJシリーズ最終戦に出場してきた。今回のレースは前回のレースから約2ヶ月半ぶりとなり、「久々のレース」という印象が強かった。最終戦という事で、最良の結果を求め、会場入りした。
会場は、石川県瀬女高原。金沢より約1時間程度山奥に進んだところに今回の会場はある。東京からだと、関越道、北陸道を使い約7時間の移動だ。今回は今流行の「段階的着圧タイツ」を用い、万全の体制で移動をした。会場にはレース前日に到着した。コースは例年同様で、コースのコンディションも良く、翌日に控えレースをイメージしながら入念に試走を行った。今回より導入したSCALPELとコースとの相性が良く、例年以上のラップで走れていることを確認できた。

 コースは1周6km。印象は平坦系のコースだが、コース内はボコボコとした岩と根っこにより、小さな衝撃が蓄積されやすいコースだ。そんな中、今回から採用したSCALPELは地面を滑るかのような感覚で、自分の思い通りのラインを走ることができた。コース前半は、コース中1番長いジープロードを登り、それを一気に下ってくる。この下りは根っこが縦横無尽に張り巡られていて、少しのミスが大きな代償となりやすい下りだ。その後は、緩い下り基調でボコボコの路面を高速で走りぬけるパワー系の区間である。そこを折り返すと緩い登りが待ち構えている。ダラダラと続く、1本道。その後は、少しのアップダウンを繰り返し、1周となる。

 レース当日。これぞ「秋晴れ!」というような晴天。気温も程よく、最終戦を走るにふさわしいレース日和となった。コース周辺を見上げれば紅葉がはじまり、秋の始まりを感じさせる心地良い日となった。レース当日は久々のレースという事で、少し緊張しているのが自分でわかった。レース前の食事も幾分ノドの通りが悪いように感じた。しかし、「やるべき事はやってきたし、今できることは落ち着く事。」と思った瞬間、急に集中力が増してきた。

レースは14時から。1時間半前からアップをはじめ、徐々にレースモードへ。レース前に頭の中で1周走ってみて、イメージはしっかりと固まった。召集時間になり、スタートラインに並ぶ。スタート前、今年1年間ともに戦ったチームスタッフと今年最後のハイタッチをしてスタート時間を待った。スタート1分前。心臓がドクドク言っていた。

photo by yasuyo numoto
 そして、バンッ!と、レースがスタートした。はじめの登りを5位前後で登り始めた。かなり速いペースでレースは始まった。スタートして1分もしないうちに心拍はMAXに到着し、多くの空気を吸い込もうと自然と口は全開に。坂を下りきったところで5位。前の3人とは少し感覚が空いていたので、平坦区間で1人をパスして4位に。グングン差を縮める。自転車と一体となって加速していくのが感じられた。いいぞ。いいぞ。その後、登り返しのところでチェーンがジャムってしまって自転車を下りて修復作業。弟に抜かれたが、すぐに追いかけともにメイン会場の方に向かっていった。

photo by yasuyo numoto

 「山本兄弟がんばれっ!!!!!!」。そんな声援がとても嬉しかった。1周目は前3人と空いた差を埋めるためにできるだけギアをかけていった。1周目は4位。2周目。なるべく力まないように気をつけながら進む。心拍はつねにMAX。最初の登りでペースアップ。しかし、2人に抜かれ、1人を抜いて5位で坂を登りきった。坂を登りきっても、道はボコボコで、そんな中呼吸を整えるのに必死だった。今回のレースでは、初めの坂を登ったところから、コース奥の折り返し地点まで「PROPEDAL」機能を解除し、リアサスを生かした走りをした。その効果でボコボコの区間はシッティングを多用できたし、足を残すことができた。コース中盤で1人をパスし、4位に。前の3人を必死で追うが、なかなか差が縮まらなかった。「落ち着け、落ち着け。まだまだ前半。」と前だけを見て走り続けた。この時点で僕は4位単独となり、一人で前を追う展開に。
 
 3周目、4周目と1人で走り続けた。差は広がるばかりで、とにかく自分がミスをしないように追い続けた。5周目前半。後方より1人が追いついてきた。一緒になって追っていきたいが、なかなかペースが合わない。だんだん、自分がきつくなってきてガマンガマン。登りで離され、下りで追いつく展開に。登り坂ではチームスタッフがコース脇をともに走り、「げき」を飛ばしてくれた。周りを見れば、いつもともに行動している仲間が応援してくれている。「自分に負けられない。」そう思って走り続けた。5周目はともに終了した。6周目へ。はじめの登りでついていけなくなった。離れたくないから力を入れるが、どうしても力んでしまって上手く自転車を進めることができなかった。ジリジリ離された。5位に。7周目。最終ラップ。「これで、今年が終わってしまう。」と思った瞬間に寒気がして、何が何でもペダルを踏みまくった。そのまま5位でゴールとなった。

 今年のJシリーズが終了した。最良を求めて走り続けた今シーズン。結果には自分も含め、周りも満足いくものを残す事ができなかった。しかし、「安定した走り」というものを手に入れることができた。初戦から、3位、6位、4位、19位、4位、6位、5位と4戦目のパンクのトラブル以外は今までで1番安定したシーズンを過ごす事ができた。もちろん、優勝したいし、表彰台にも立ちたい。そして、日本一になって世界にも挑戦したいという想いでずっと走り続けてきた。そのために必要なベースを今年は完成できたように感じる。いきなりなんて強くならないし、何もしないで強くなる事なんて有り得ないんだから。周りの言葉を素直に聞きいれ、努力を続けていくしかないと感じた今日です。

今年1年は、本当に多くの方々に応援され活動を続ける事ができました。本当に感謝しています。「走る事が僕のすべて。」そこに関わってともに走り続けてくれたすべての方々に感謝します。僕に興味を持ち、僕を理解しようとしてくれる人が1人でも増えてくれるような活動を続けていきます。

「BIKE BIKER BIKEST」
バイク、バイクの乗り手。
そこには最高の時間、最高の喜びが存在する。

そんな事を感じさせられた2008年シーズンでした。

また来期もどこかで「僕のすべて」を見てもらえるようにがんばります!!!


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